行間を読む

男同士の言葉に出来ない何か

BORDER 衝動

※ネタバレあり

前編・後編ともに、くっっっっっっそ面白かったです。金城先生、お願いだからドラマ「比嘉ミカ」をやって下さい。
後生ですから…後生ですから…。

金城先生が描く強い女性が大好きで、無論「比嘉ミカ」のようなキャラクターは大好きなのですが、「衝動」を観てより好きになりました。富や名声の為ではなく、「自分にしか出来ないことだから」という思いで仕事に打ち込んでいる姿は同性から見ても惚れ惚れします。
本当に好き…花束持って告白したいくらい好きです。
何より、教授に「私は教授より優秀ですから」と告げる場面が大好きで「かっけー!!!」と叫んでしまいました。
絶対に言える立場ではないけど、私も言ってみたいです!!!

物語全体として、「サイコパスやべぇ」という感想につきます。
最初は男子生徒が犯人であるかのような描写をチラつかせ、女子生徒があたかも被害者になりうるであろう存在であるというミスリードを金城先生はしてくれました。
まんまと、騙されましたけどね!!!
まぁ、最高だったんですけど!!! ね!!!
後編にかけて、点と点が線に繋がる瞬間は本当に鳥肌もので興奮が収まりませんでした。だって、誰が女子生徒が男子生徒のことを精神的に支配していると思いますか???
中学生ですよ。「奴隷」ですよ。
もう、本当に金城先生には頭が上がりません!!!
「中学生は純粋である」っていう固定概念を逆手にとって「純粋」を「モンスター」と表現した金城先生…好き…。
人を殺してしまったことに対して、反省も後悔も全くしていない女子生徒があまりに自然ですごかったです。「サイコパス」って、最後には「人を殺したかったんだよっ!!!」みたいな変に振り切れるシーンがあったりするんですけど、この女子生徒は日常会話をするみたいに「殺人動機」を語ってて「は~~~」って言葉しか出ませんでした。
金城先生って、この微妙なラインを描くの最高に上手いですよね。
最後の畳み掛けが最高過ぎて、最高しか言えなかったです。
ごいりょく~。

当初ミカは、石川の恋人として物語の添え物という存在だったらしいのですが、金城先生の采配により検死官・ 比嘉ミカという最高の立ち位置になりました…!!!
ありがとうございます…ありがとうございます。
検死官として死者の声を聞くミカだからこそ、本当に「死者の声」を聞く石川に寄り添うことが出来るのではないかと感じました。

今回の「衝動」は、「女子生徒」の「殺人衝動を押さえられなかった」という意味の「衝動」を指していると思うんですが、私は「ミカ」の「自分が真相を明らかにする」と思いもまた「衝動」なのではないかと思いました。

連ドラにしてくれ、と思うほど本当に面白かったです。
金城先生に感謝!!!
単体SP「衝動」がこんなに面白いなら、「贖罪」はどんだけ面白いのかと考えるだけで死にそうになります。
金城先生~~~~。

「贖罪」、楽しみにしています!!!