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男同士の言葉に出来ない何か

破門

→桑原×二宮

→映画

※ネタバレあり

原作もドラマ版も観ていますが、今回は敢えて映画だけの感想になります。

蔵原さんと横宮くんの関係は原作に忠実な感じがしました。お互いに利害の一致だけの関係。それ以上でもそれ以外でもない。けど、お互いの存在が気になるよという感じがたまらなかったです。
スマホを横宮くんに持たせるのも親切心かと思ったらしっかり裏があるし、「こいつ隙あらば裏切る」と2人して思っているのは業が深い。
ネクタイを引っ張るところは同人誌で見たことあります。そのままキスするときにする動作ですよね!!!
公式すごい!!!!!!

お互いに見下してるけど、大好きなくせにと映画を観ながら心の中で叫んでました。
特に「ワシのこと嫌いになったんか」と蔵原さんが二回も言っているとこがやばかったです。
んんんんんんんんんんんんんん、公式からの供給についていけません。
この台詞の何がやばいかって「嫌いになったんか」というところ。嫌いに決まってるじゃん。寧ろ、好かれる要素どこ?? 状態なのにわざわざ聞くかそんなこと。「嫌い」って返ってくるのがわかりきっているのに。でもこの問いかけで、横宮くんが自分のこと好きだと思ってたの??? 
へ~~ヤバすぎ。
もうわけがわからないくらいやばい。
やめて、私死にそう。

横宮くんもわざわざライター返しに行くのがやばい。嫌いなら返さなくていいじゃん。本人が来たら返せばいいじゃん。なんで、わざわざ返しにいくの?? 
本当は破門にされた蔵原さんが心配だったんでしょ。ライターは口実なんでしょ??
知ってる。知ってるよ!!!!!!
ばか!!!!!!
しかも、また一緒に仕事するし。悠紀ちゃんにめっちゃ釘刺されたし、自分からも「絶対にもうしない」って言ってたのに。結局、大好きなんだね。
ここで「ワシのこと嫌いになったんか」、「もとから嫌いですわ」の応酬が最高でした。
なに、嬉しそうに「ワシもや」とか言っての蔵原さん。これは二人だけにわかる「好き」という隠語では???
横宮くんは無意識だけど、蔵原さんは横宮くんへの好意に気がついててお互いにしっくりくる言葉が「嫌い」だから何回も横宮くんに言わせてるんじゃ? なんかこう、もっと上手く言いたいのに語彙力がないから表現出来ません。

そして、最後の横宮くんのモノローグ。
「とんでんのやろか、おちてるんやろか。まぁ、どっちでもええわ」(意訳)
何がどっちでもいいの!!!
自分の嫌いな疫病神と一緒なんだから墜ちてるに決まってるでしょ!! 確かに横宮くんの仕事は見下しているヤクザに頼る仕事だし、本人がもとからクズだからいい位置にいるとは言えないけどさ。嫌いな相手と一緒にいて「どっちでもいい」とは思えないと私思うの。
これ私の勝手な解釈ですけど、「蔵原さんと一緒なら、どっちでもいい」ってことなんじゃないと思いました。

「一蓮托生」という名の「運命共同体」ですね!!!!!!
おめでとうございます!!!!!!

全体に原作とドラマのいいとこどりという感じでした。でも、ラストはどちらとも全く違うので差別化をはかれたのではないかと思います。
二人の関係性でいうと原作以上ドラマ以下。原作が利害の一致。映画が一蓮托生。ドラマが運命。別にドラマを贔屓しているわけじゃないです。本当にドラマはお互いがお互いを好き過ぎなんですよ。
また、別に書きますけど。

本当に面白かったです。
是非、疫病神から映画にして欲しいなぁと思いました。